※月刊Kacce2025年11月号(vol.502)掲載記事を再編集したものです。
我々の食べ物も変化して、いわゆる洋食が多くなってきています。そのせいか最近よく耳にするのが食物繊維の不足。ゴボウ、オクラ、キノコ、リンゴ、海藻、寒天などには腸内の善玉菌のエサとなる水溶性食物繊維が豊富に含まれています。和食を心がけると自然と食物繊維の豊富な食材を選ぶようになります。ある研究によると、1日の食物繊維の摂取量を10グラム増やすだけで、死亡リスクが約10%程度下がる可能性があるそうです。
秋が深まるにつれて公園散歩で目にする紅葉。最初に気が付くのは黄葉でしょうか。代表的なのは、イチョウ科イチョウ属の「イチョウ」。原産地は中国です。中生代ジュラ紀に最も栄えた仲間で、現在種ではイチョウだけが知られています。葉は不分裂または2裂、4裂など、ほかに類を見ない扇型をしています。中央に切れ込みが入る葉と入らない葉があり、若い個体や徒長枝、強剪定された個体などでは深い分裂も見られます。剪定されない老木は切れ込みのない葉が多く、長枝では互生し短枝では束生します。葉脈は二叉分岐を繰り返し、平行に伸びています。葉が筒状に丸まる個体は「ラッパイチョウ」と呼ばれています。雌雄異株で雌株に実(ギンナン)を付け付ますが、拾って水場などで洗うのは避けましょう。



紅葉はしませんが、マツ科ヒマラヤスギ属の「ヒマラヤスギ」の茶色い球果も見える頃です。完熟するとバラバラに落下しますが、先端だけはバラの花のようで美しく、ドライフラワーなどに利用されています。
天高く秋晴れの下、健康散歩をお続けください。
森野かずみ

